こんにちは、Hacks for Creative Life!のBeckです。
僕は学者や研究者或いは著作家という職種ではないので、論文執筆や論文の引用管理についてはそれ程日常的な悩みは抱えていませんが、システムエンジニアという職業柄PDFの資料を読む機会は人よりは多い方だとは思います。
今までは何の気なしに資料を読んでは読みっぱなしになっていたのですが、どうも「流し読み」をしてしまう癖がついていてイケません。
そこで、最近ではちゃんと読むべき本、Web記事、PDF等の資料は全てハイライトやコメントを残すことにしました。勿論、流し読みで終わるモノが大半で、その中をかいぐった上位2%の話です。全ての情報を精読できるほど人類の寿命は長くはありません。
最初はReadwiseというサービスを使って色んな引用の一元管理をやろうかとも思っていたのですが、毎月500円で今日の引用まとめ、毎月700円で引用まとめ&メディア毎の引用をEvernote/Obsidianにエクスポートと考えると・・中々お高い。PDFから引用を抽出する機能もあるので、後はKindle Japanの引用が引っ張れれば使っても良かったけどUSオンリーと。
今の引用/コメント集約方針
ということで、Readwiseは諦めて以下のフォーメーションで引用をとりあえずEvernoteに集めることにしました。もしかすると引用管理は全般的にObsidianにもっていくかもだけど、IFTTT連携等を考えるとEvernoteに置いておく方が今のところはよさげ。
Kindle本はKindle上でハイライト&コメント
→メモとハイライトをEvernoteに取り込む
(Obsidianのプラグインで取り込めるのでObsidianでも良い)紙とKoboの本はEvernoteの読書メモに直接引用とコメントを書き込む
(Koboはコピペできるけど、紙の本はキーボード手入力。Obsidianでやっても別段問題は無いが、手書きメモ混ぜようとするとなぁっと。。)
(ちなみにKoboは電子ペーパー端末なら引用/コメントを引っ張り出せるので、安くても良いから一台買おうかと画策中)Web上の情報はHypothes.isを使ってハイライト&コメント
→IFTTT経由でRSSからEvernoteへ記事毎のノートへ追記
(Obsidianのプラグインで取り込めるっぽい)RSSはReeder→Instapaper上でハイライト&コメント
→IFTTT経由でInstapaperからEvernoteへ記事毎のノートへ追記
(PoecketならObsidianのプラグインがある)PDF資料やEPUBはMarginNote3を使ってハイライト&コメント
→Evernoteにエクスポート
(Margin Note3はトライアル中。Highlightsにするかも)
(Obsidianにも3rd Party Pluginで選択した引用/コメントを個別取り込み可能)
とりあえず、何だか便利そうで気になっていたReadwiseは日本のKindleもKoboも取り込めません。日本の書誌情報は取れないけど、手動で本を定義すれば、引用コメントを集めること自体は可能です。
が、とりあえずHyphothes.isもInstapaperもIFTTT経由でEvernoteにメディア単位でAppendノートを作れるので、まぁいいかなっと。これらを集約するためにわざわざ月700円少々払ってReadwiseを使う価値を見いだすことは出来ませんでした。
読書メモ/引用/コメントは最終的にObsidianで料理するんだからEvernoteに集める必要あるんかいなとは自分でも思います。
しかしながら、それなりに時間をかけて読む資料/記事の場合、一時に引用が取り切れるかは分かりません。引用とコメントは徐々にノートに追記され、どこかのタイミングで読み終わります。Obsidianの取り込み機能は「一気にインポート」なので、こういう逐次追加スタイルには向かないのです。EvernoteとIFTTT便利過ぎん?
さらに画像ファイルのコピー以外はEvernote→Obsidianへコピペで特に不便はありません。しかも、Evernoteのノートエクスポート→mdファイルへ変換するスクリプトもありますし。
PDF資料を読んでハイライト&コメントを付けるために「Margin Note3」か「Highlights」かで悩む
PDFのアノテーションをエクスポートできるPDFツールってないのかなと思って調べてみたら「Highlights」というアプリがシンプルに1PDF毎にハイライト/コメント/図表を抜き出したノートをエクスポート、しかもEvernoteとMarkdown両方OKという仕様がイケています。価格は年間2900円、初年度は1450円でiPhone/iPad/Macで使えます。
この書き出し機能がそこそこ優秀で、Evernoteの書き出し機能はかなりリッチな感じ。Markdownは装飾こそ控えめながら、HighligtsへのURLスキームもあるので資料そのものを開くことも可能です。
資料の引用/コメントを残して、後でそれをEvernote or Obsidianにエクスポートするという用途であれば「Highlights」で完璧に要件にミートしているのですが、更にこの引用/コメント同士を関連付けたり、フリーメモと併せてマインドマップ的なものが作れるのが「Margin Note3」です。
もう一つ「Liquid text」というのも似たような事が出来るのですが、引用をエクスポートしてEvernoteなりObsidianに取り込むワークフローが面倒なのでこちらは省きます。
「MarginNote3」はMac版が5740円、iPhone/iPad版が1600円と少々お高いですが、3年ぐらい使えばHighlightsと逆転します。買い切りって良いっすよね。
PDFを読みつつ、引用/コメント、或いはフリーテキスト、iPad版であれば手書きを駆使してPDFと紐付くメモマインドマップが作れる感覚は別次元です。PDFを読み下すためのツールとしては確実に「Highlights」より優れています。
更に、epubにも対応している点も素晴らしい。Evernoteからノートを読み込んだり、映像や音声ファイルに対してマインドマップノートを作ることもできます。OCRも優秀で日本語も画像ファイルから読み込むことができます。
標準でキーワードから辞書やGoogle翻訳が使えるのですが、プラグインを使えば選択テキストを逐次自動で翻訳しながら読むことも出来ます。英語の資料の大意をつかみつつ原文を読むときにはとても・・いや、無茶苦茶助かります。
しかも、一つのマインドマップ空間に対して複数の資料を紐付けることもでき・・・このマインドマップ空間をiThoughtsやMindmanager、Omnioutlinerに書き出すことができる他、Evernoteへの引用/コメント/図表/マインドマップPDFの書き出しも可能です。
一言でいえば、僕の用途に完全合致。というか、引用/コメント/フリーメモ/画像/映像等々を駆使したマインドマップが作れるとか、想像以上。
唯一の難点はObsidianあるいはMarkdownでの書き出し機能がないこと。Obsidianは3rd Party Pluginを使うことでアウトラインの一括取り込み(見出しのみ、メモ/ノートは消える)か、選択した引用/メモ/テキスト/画像などをAutoPasteする連携も可能。マインドマップ全体はさておき、必要な引用だけサクッと取り込んで材料として使いたい用途なら、このプラグインで十分に事足ります。
ということで、今今悩み中の必要十分且つシンプルな機能の「Highligts」でいくか、リッチな機能でObsidianへの書き出しに癖がある「Margin Note3」。まぁ、多分、機能豊富な「Margin Note3」かなー。
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