フリーランスエンジニアとして1年ほど活動をしてきたわけですが、この1年の中にはそれなりに「しんどい」と思う時期がありました。
仕事量が多いとか、答えが分からない中で暗中模索するとか、自分の責任範囲の中でトラブってるとか・・まぁそんな感じです。
「うわっ・・しんど・・」と何度となく思ってきたのですが、その度に自問自答していたのが「それ、ほんまにあの頃と比べてもしんどい?」というものでした。
某R社時代の「しんどい」
某R社時代、文字通り昼夜問わず働きづめで、毎日同時多発的に問題が起こってはそれに対処をほどこし、遅れたり問題が出ている開発に対してよその部署から言葉の暴力に晒され、死ぬほど頑張っていても罵倒される毎日。
人と予算を削られ、余計な仕事は増えていく日々。引き継いだ仕事とは言え、責任を負うべき立場ではあったので容赦なく言葉で殴られ続けました。
毎日死ぬほど頭が痛くて、徐々に自分が壊れていくのが分かって、それでも自分の部署をなんとか守らねばと身体にむち打って自分を奮い立たせて。あと何日持つだろうか、まだ自分は戦えるだろうかと先の見えない未来に怯えていました。
それに比べりゃ今の仕事は天国
そういう昔を思い返せば、今の仕事は将に天国です。
業務量がバグってる時とか資料の難易度がやたら高すぎることはあるのですが、それらの問題は所詮「常識の範疇」であり、理不尽にぶん殴られたり同時多発的に死にたくなるようなトラブルは起きません。くそ理不尽なことを言ってくるXXXも居ませんし、忙しい最中にクソみたいな仕事が落ちてくることもありません。
深夜休日まで働くことはたまにしかありませんし、労働時間がどうというより「考え続けて答えにたどり着くまでの時間」が掛かっているだけなので、体力的に限界を迎えるような部類の話ではありません。
トラブルが発生したときに、責任者だからと詰められることもありませんし、何ならちゃんとチームとして皆でそれに対処するので、全部背負って矢面に立っていた(上に何故か守ってるはずの自陣からも矢を射かけられる)あの頃とは雲泥の差です。チームが機能しているって素晴らしい!みんなで乗り越えられるってマジ最高!
コンプライアンス教育が行き届いた日本の組織に於いて罵倒されることは稀です。自分のこの1年に限って言えば1度も罵倒されていません。むしろ、油断するとあの頃身を守るために身につけた攻撃性が出てきて、自分がパワハラ側になりそうなので気をつけているぐらいです。
頭が痛いとか、胸の奥にズンとのしかかる鉛のような不安とか、涙が止まらなくなるとか、自分が壊れ行く恐怖とか・・・そういうものは皆無です。心理的安全性が確保された職場って本当に最高ですね。
人生には頑張るときと逃げるべき時がある
もちろん、本当に心底しんどかった時期と比べて「今はマシ」と自分に言い聞かせることが常に正解ではないだろうと思います。ちゃんとしんどい自分に向き合って、必要とあれば撤退する決断をすべきでしょう。(ほんまにしんどいときは撤退する決断ができない程に判断力が落ちるんですけどね)
ただ、天国に居続ければいずれ甘えが出て「マジでしんどいわぁ」とか言ってしまうのが人間の性で、そういう時に「それ、ほんまにしんどいん?甘えてるんじゃない?」と一度自問自答をしてみるのは割と大事なんじゃないかと思います。
決して無理をするためではなく、ただ今のよい環境に甘えてサボってる自分を律するための自問自答。これが出来る様になっただけでも、あの地獄を生き抜いた価値があったんじゃないかと思います。(もう二度とやりたくないけど)